レンタルのキッチンカーの注意点は?営業許可申請の流れを解説

キッチンカー(移動販売車)で飲食物を販売する場合、営業許可申請が欠かせません。なお、レンタルのキッチンカーを使用する場合でも、許可申請の手続きが必要になります。

今回は、レンタルのキッチンカーで営業許可を申請する流れや、レンタルする際の注意点を解説します。

【流れ】キッチンカーをレンタルして営業許可を取るには?

まずは、キッチンカーの営業許可を取る方法を解説します。

下記の流れに沿ってひとつずつ申請し、営業当日に間に合うよう準備していきましょう。申請の進捗によっては数週間かかるので、余裕をもってスケジュールを立てることがポイントです。

1.保健所にキッチンカーでの営業に関する相談にいく

営業許可の申請先は、管轄する保健所です。まずは出店したい地域の保健所に相談しましょう。

ただし、キッチンカーで営業する都道府県や市区町村ごとに申請が必要なケースが多く、複数の地域で営業したい場合はその分手続きが多くなります。

許可申請を得るだけでも1~2万円程度の費用がかかるため、コストと比較しながら事前に出店場所を絞り込むことが大切です。

2.指定された書類の準備を行う

用意すべき書類の数、名称は、自治体ごとに異なります。

例えば、東京都千代田区で出店する場合は、下記の書類を揃えます。

・営業許可申請書(営業届)

・施設の構造および設備を示す図面(2部)

・水質検査成績書(水道水、専用水道、簡易専用水道以外の水を使用する場合に限る)

・申請手数料(飲食店営業の場合は18,300円)

・食品衛生責任者の資格を証明するもの(調理師免許、食品衛生責任者手帳等)

・登記事項証明書(法人の場合に限る)

参考:「食品営業許可の手続き」(東京都千代田区)

「営業許可申請書(営業届)」については、保健所のホームページからダウンロードできます。窓口へ直接取りに行くこともできるので、相談を兼ねて書類を取得するのもおすすめです。

食品衛生責任者の資格をもっていない場合は、申請までに取得しておく必要があります。申請取得するには、所定の講座の受講が求められます。調理師免許を取得している方であれば、改めて食品衛生責任者の資格を取得する必要はありません。

3.どの会社からキッチンカーをレンタルするか決める

準備が整ったら、どの会社からキッチンカーをレンタルするか決めます。保健所の検査において、運転席と調理スペースが完全に仕切られているかをチェックされるため、あらかじめ検査に通過しやすいキッチンカーのレンタルを検討する のが理想です。

また、給水、排水タンク、シンクの数、収納スペースの数、手洗い石鹸や除菌スプレーの有無、冷蔵庫の有無などをチェックされることがあります。調理のしやすさやサイズなども確認しながら、使い勝手の良いキッチンカーにすることも検討していきましょう。

4.営業するキッチンカーの設備を検査してもらう

最後は、保健所の担当者にキッチンカーの設備を確認してもらいます。食品衛生や安全管理についてチェックされた後、問題なければ営業許可が下ります。車検証の写しやキッチンカーの配置図(間取り図)などはレンタル会社から取得できることが多いので、あらかじめ相談しておくのがおすすめです。

発行された許可証はお客さまから見える場所に掲示し、営業当日を迎えましょう。万が一指摘事項を受けた場合は、改善して後日再検査を実施する必要があるので、スケジュールに余裕をもっておくことがポイントです。

キッチンカーをレンタルするメリットとは

キッチンカーは個人で購入することもできますが、営業スタイルや予算によってはレンタルしたほうが良い場合もあるので、自分に合った方法を選びましょう。

ここでは、キッチンカーをレンタルするメリットを解説します。

開店までの期間を短くできる

自分でキッチンカーを購入する場合、ナンバーの交付、任意保険の加入、車庫証明の取得、納車手続きなど手間がかかります。車がキッチンカー用になっていない場合は改造しなくてはならず、排水、給水設備、コンロ、換気口などの拡充に大きな手間がかかることがあるので注意しましょう。

一方、レンタルのキッチンカーであれば改造の必要がないだけでなく、手続きも短縮しやすいので手軽に借りられます。その分の時間や手間を別のことに使えるようになるので効率的なのです。

初期費用を抑えられる

レンタルキッチンカーの場合、車を購入、改造する必要がないため初期費用を抑えられます。まずはお試しで移動販売にチャレンジしてみたいという場合でも利用でき、誰でも手軽に使えることが魅力です。

また、初期費用だけでなく長期的な駐車場代、自動車税、自動車重量税などもかかりません。イベントなどに合わせて単発でキッチンカーを使いたい方にも、レンタルがおすすめです。

許可申請のサポートをしてもらえる

レンタル会社によってはキッチンカーでの営業許可申請をサポートしてくれる場合があり、初心者でも安心です。「こんな商品を売りたい」「〇〇市で営業許可を取れるキッチンカーが良い」などのオーダーに応じてくれるレンタル会社であれば、頼ることができます。

また、必要な書類についてアドバイスしてくれたり、過去のレンタル事例を紹介してくれたりもするので、参考にできるでしょう。

キッチンカーをレンタルする際の注意点

最後に、キッチンカーをレンタルする場合の注意点を解説します。

メリットの多いレンタルキッチンカーにも、スムーズに開業するために知っておくべき注意点があります。思わぬ後悔を防ぐために、事前に把握しておきましょう。

キッチンカーの仕様変更は難しい

キッチンカーはあくまでもレンタル品であるため、大幅な仕様変更をすることができません。移動可能な機材を持ち込んだり、つけ外しできるPOPや看板などで装飾したりするのが限界です。

「借りた状態に戻して返す」のが基本であるため、その範囲内に留めておく必要があります。どうしても自分流にアレンジしたいときは、自前でキッチンカーを用意する必要があるので注意しましょう。

出店場所を自分で見つけないといけないことも

キッチンカーのレンタルをしたとしても、出店許可が下りる場所を自分で見つける必要があります。地域のマルシェやお祭りなどのイベントに出店する場合、企画者、主催者側でキッチンカーのサイズや場所が決められていることもあるので要項を確認しておきましょう。

自分で見つけるのが難しい場合は、希望と照らし合わせながら出店場所をピックアップしてくれるサービスの活用がおすすめです。 人通りの多い場所、十分なスペースがある場所はもちろん、マルシェやフリマなどのイベント情報も紹介してもらえます。ショッピングモールや住宅展示場などの施設を紹介してくれるケースもあるので、活用しましょう。

まとめ

手間を省きながら効率良くキッチンカーの出店をしたいときは、レンタルするのがおすすめです。当日に間に合うよう営業許可申請を出し、準備を進めましょう。

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また、初期費用を抑えつつ飲食店を開業したい方は、コンテナ型店舗もおすすめです。 低リスクで購入、レンタルもできるのでこれまで飲食店や屋台を経営したことがない方でも安心です。

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