近年、キッチンカーが注目を集めています。飲食店の開業でチャレンジする人がいる一方で、開業後に思うような売上が出ず、廃業してしまうオーナーが一定数いることも事実です。
キッチンカーで失敗してしまう理由は、必ずしも提供する料理の味やメニューのバリエーションにあるとは限りません。
ここでは、キッチンカーで失敗してしまう主な原因と、廃業を避けるために押さえておきたいポイントを紹介します。
目次
キッチンカー開業後の廃業率は意外と高い!
キッチンカーを開業しても廃業してしまう理由に、大前提として、キッチンカーを含む飲食業界全体の廃業率が高いことがあげられます。中小企業庁の調査によると、開業率は8%、廃業率は6%と、いずれも他業種と比べると高い数値です。
キッチンカーは飲食業の中でも廃業率が特に高い傾向にあり、1年以内に30%程度のキッチンカーが廃業するといわれています。
飲食業界そのものが参入しやすい一方で、廃業にも追い込まれやすい特徴をもっていることが調査から読み取れるでしょう。
たとえばキッチンカーに限らず、飲食店は日常的にかかる経費が大きいため、一定の売上がなければ事業を継続することが困難となります。
【キッチンカー】開業で失敗する3つの原因
多くのキッチンカーオーナーが開業に失敗する原因として考えられるのは、主に次の3つです。
出店場所が見つからない
キッチンカーは店舗と異なり、遠方にも出店できるメリットがあります。一方で、固定の店舗を持たないスタイル自体が、出店場所が見つからないリスクにもつながるという点に注意しなくてはなりません。
キッチンカーの売上を考慮する意味でも、出店場所は重要なポイントのひとつです。場所が見つからなければ出店すらできず、また、オフィス街など高い売上を見込める場所はすでに多くのライバルで埋め尽くされているでしょう。
場所の奪い合いを懸念しなくて良い方法として、イベントへの参加があげられます。しかし高い売上を見込める反面、期間が限られていることや、場所代がかかる点を考慮しなくては、事業の継続にはつながらないでしょう。
客単価が低すぎる
キッチンカーは利益が出にくい特徴をもっています。利益につながらない理由は、たとえば客単価が低いことがあげられます。
主に昼食として利用されることの多いキッチンカーは、1,000円前後の客単価が一般的です。客単価が低ければ低いほど、利益を出すためにはより多くの販売数を実現しなければなりません。
客単価の向上を狙うときは、作業効率が下がらないよう注意する必要もあります。特にオフィス街やイベントに出店する場合は通常よりも混雑しやすいため、数人で作業できるスペースを確保するなど、積極的な効率化が求められるでしょう。
売上が天候に左右される
キッチンカーの多くは、公園や路上など屋外に出店するスタイルが一般的です。そのため、天候による影響を受けやすい特徴があります。
季節による気温の変化はもちろん、晴れの日や雨の日で臨機応変に対応できると売上が大幅に下がることはないでしょう。雨の日限定メニューなどは、集客ポイントにもなります。
ただし、メニューを増やしすぎないように注意しましょう。メニューの幅が広すぎると、何がメインのお店なのか分かりにくく、固定客がつかないなどかえって悪影響が出ることもあるためです。
キッチンカーのメニュー作りについては、以下の記事でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
キッチンカーの「開業で失敗しやすい人」の特徴
キッチンカーの廃業率が高い一方で、2台目を出店したり、実店舗をオープンさせたりする成功者もいます。似たようなメニューを取り扱っていても、失敗する人もいれば成功する人もいます。その違いは、開業で失敗しやすい要素をもっているかどうかです。
キッチンカーを開業しても失敗してしまう人の特徴を紹介します。
人の意見に耳を貸さない
キッチンカーに限らず、経営で自分を過信しすぎると視野が狭くなり、失敗するリスクが高くなってしまいます。視野を広げるためにはほかのオーナーや取引業者など周囲からの助言を真摯に受け止め、適宜改善していくことが重要です。
公園やイベントなど、キッチンカーはどこにでも行けるうえ、顧客との距離が近いメリットがあります。商品に関する率直な感想や意見なども聞きやすい環境です。
現場でしか得られない声をもとに商品やサービスの質を上げたり、ニーズや時代に合った新しい商品を考えたりと事業の成長につなげると、失敗リスクを軽減できます。
理想を追い求めすぎている
失敗するパターンで多いのが、自分の「やりたいこと」や「理想」だけを追求している人です。たとえば時代や場所のニーズに合っていないメニューを出したり、知名度が低すぎて購買意欲が起きにくいメニューを出したりしていると、売上は伸び悩みます。
周囲とのメニュー被りは避けるべきですが、珍しければ珍しいほど売れるとも限りません。経営の継続を視野に入れるのであれば、キッチンカーの開業後はやりたいことの追求だけではなく、顧客のニーズを取り入れる柔軟性も重要です。
キッチンカーの廃業を食い止めるためにやるべき2つのこと
キッチンカーで廃業せずに長く営業し続けるためには、次の2つのことを実践する必要があります。
調査を行う
キッチンカーで飲食店を経営している人は、開業前に良さそうな営業場所などをリサーチしています。しかし、開業後にもリサーチを続けている人はそう多くありません。
そのため、開業前に分かった情報をもとに営業を続けることになり、新しい情報が取り入れられないため、うまく集客できず廃業してしまうケースもあります。
効率良く集客してキッチンカーの営業を続けていくには、継続的なリサーチが重要です。効果的な集客方法・流行しているメニュー・人が集まる場所などには、常にアンテナを張り巡らせておきましょう。特に人が集まる場所は、日によって変わることもあるので注目してみてください。
新しい情報をいち早く取り入れることで、安定した売上を確保し、廃業を防止できます。
アドバイスを受ける
自分の好きなようにお店を経営したくて、キッチンカーで開業した人も多いのではないでしょうか。しかし、やりたいことだけをやって経営していたのでは、なかなかうまくいきません。自分のやり方にこだわりすぎて、廃業に追い込まれる人も多々います。
廃業しないためには、成功している人のアドバイスを積極的に受けることをおすすめします。成功している人やプロのアドバイスを受ければ、新しい知識や発見を得られるはずです。
自分の周りにアドバイスをしてくれる人がいない場合には、セミナーや相談会などを受講する方法もあります。
そして、学んだことを実践し取り入れ、売上アップにつなげられるよう努めましょう。
【キッチンカー】開業を成功に導く方法
キッチンカーで成功するために大事なことは、事前にしっかりとした計画を立てて準備することです。
予算や計画について不安がある方は、キッチンカーの製作会社などプロに相談する方法もおすすめです。
キッチンカー開業を成功に導くポイントを2つ紹介します。
事業計画を綿密に策定する
綿密な事業計画を作成できたかどうかが、成功を左右します。
事業計画は、主に下記の計画を総合的にまとめたものです。
・販売計画
・仕入計画
・資金計画
・売上予測
・支払計画
・返済計画
など
収益を上げるためには、商品を生産し、安定的に販売する必要があります。計画なしに出店しても、出店場所の客層に合わなかったり、過剰な商品在庫を抱えたりして、赤字を招く可能性もあります。逆に、生産した商品が少なすぎると、販売機会を失うリスクもあるでしょう。
過剰な在庫や販売機会の損失を防ぐためには、出店場所の客層や競合店を入念に調査することが大切です。
また、商品の生産についても、仕入れ先をどうするか、毎月どの程度の量を仕入れるのか、支払い方法をどうするのかを検討しなければなりません。
各事業計画は、十分な調査を行い、根拠に基づいた実現可能な内容で作成しましょう。
集客にも力を入れる
お店の認知度を向上させるには、集客が欠かせません。広告費をかけず幅広い層にアプローチしたいなら、SNSの活用がおすすめです。
写真や動画で視覚的にアプローチするほか、ハッシュタグや位置情報を活用して、効率的に情報を発信しましょう。キャンペーンやクーポンなど、SNS限定の情報を定期的に掲載すると、フォローの増加やリピーター獲得につながります。
キッチンカーを開業するまでの流れも把握しておこう!
キッチンカーを開業するときは、大まかな流れを把握しておくとスムーズに準備を進められます。
ここでは、キッチンカー開業までの流れを4つのステップで解説します。
ステップ1|計画を立て資金の準備をする
まずは事業計画を策定し、開業資金を準備します。開業資金がいくら必要なのかは、コンセプトやメニュー、必要な設備、人件費の有無などを考慮して算出しましょう。
事業が軌道に乗るまでは、経営者自身の収入が不安定になることも考えられます。開業直後の売上が伸び悩んでも支障がないよう、生活費を確保しておくことが大切です。
余計な経費を抑えるためには、自己資金のみでの開業が理想的です。難しい場合は、融資の活用も検討しましょう。
ステップ2|キッチンカーを準備する
事業の軸となる、キッチンカーを調達します。取り扱いメニューや出店場所のイメージをもとに、必要なキッチンカーのタイプや設備を考えて予算を決めましょう。
キッチンカーは、必ずしも新車である必要はありません。費用を抑えたい場合は、中古車の購入やレンタルの検討もしましょう。
ステップ3|出店場所を確保する
出店したい場所を探して、管理者やオーナーと交渉します。キッチンカーの出店料や売上は、場所次第で大きく変わります。
例えば、人が多く集まる場所でも、取り扱う商品と客層がマッチしていないと、売上につながりません。どのような人が集まる場所なのかを事前調査して、出店場所を慎重に決めることが大切です。
ステップ4|資格・営業許可を取得する
キッチンカーの開業には、食品衛生責任者資格や営業許可の取得が必要です。食品衛生責任者資格は、各都道府県の食品衛生協会が開催する「食品衛生責任者養成講習会」に参加すれば取得できます。営業許可は、出店する地域を管轄する保健所で手続き・取得します。
営業許可の申請をする前に、仕込み場所の条件を確認しましょう。仕込み場所の営業許可が必要なのか都道府県ごとに条件が異なります。
ただし、キッチンカーで調理しない(販売のみ)場合は、食品販売業として営業届出を行えば、飲食店営業許可なしでも出店できることがあります。
まとめ
キッチンカーの開業は、きちんと事前調査や準備を行ったうえで挑戦しなくては、わずか1年で廃業してしまうリスクもあります。キッチンカーに限らず、飲食店経営は料理の味が良ければうまく続くとは限りません。時代のニーズや出店場所との相性など、あらかじめ調べておくべきポイントはいくつもあげられます。
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