土地持ちは持ってない人から見れば、それだけでうらやましい存在。
しかし、土地持ちからすれば、土地は持っているだけじゃ意味がないどころか、逆に負債になる場合もあるのです。土地を相続すれば相続税がかかり、所有すれば毎年、固定資産税が必要です。上手に活用しないかぎり不動産ならぬ「負動産」になる場合も……
しかし、「儲かるよ」の口車にのせられ、空いた土地を使って、借金して建物を建てたけど、言うほど稼げず、残ったのは借金ばかり……という人も後を断ちません。
そこでお勧めしたいのが、空いた土地をキッチンカーにレンタルする方法。
限りなくリスクを低くして土地活用が可能なのです。
目次
1. キッチンカーとは
キッチンカーとは、調理設備を備えている移動販売車です。
ランチ時のオフィス街の一角や、ショッピングモールやスーパーの駐車場によく見かけると思います。
また、コロナ禍でテイクアウト需要が高まり、最近では住宅街やマンション付近にも出店するケースも増えています。最近ではキッチンカーの新たな需要も増えており、キッチンカービジネスをする側も土地を活用する側もチャンスであるとも言えるでしょう。
2.他の土地活用とキッチンカーとの比較
今回は土地活用にかかるコストの高さを基準に3つに分けました。
土地活用はいずれもコストがかかるほど「ハイリスクハイリターン」で、収益も高くなる可能性も高くなりますが、コストが低いと「ローリスクローリターン」となり収益は低くなります。
売却は資産が目減りするが、後々の心配がなくなる
土地売却は、仲介手数料や登記費用など諸経費がかかり、土地の購入してからの年数で所得税や住民税がかかります。
また、土地を売るために建物の解体、土地を整備する必要がある場合に費用がかかってしまいます。そして手放してしまえば土地から不労所得を得ることはできなくなります。
しかし、土地を持っているためにかかる固定資産税や維持などの出費や手間から解放されます。多額の手数料や諸経費がかかりますが、手元に現金が残ります。それは全て土地が売却できた場合であり、売りたくても売れないという状態になるケースもあるようです。
大きな投資が必要な土地活用
金額の大小はありますが、大きな投資額が必要な土地活用。投資をすすめる側は必ず「儲かる」と誘ってきますが、どんなものでも投資は実際にやってみなければ分かりません。
不動産知識のない素人が投資と収益を見積もるのは、難しいでしょう。収益があれば不労所得が毎月入ってきますし、赤字になると自己責任で負債が増えることになります。
アパート・マンション経営
土地活用の中でもっとも目立つのは、アパート・マンション経営ではないでしょうか。
大手の不動産会社が、テレビCMや新聞・ネットなど広告に莫大な宣伝費を投入していることが要因となりますが、逆に言うとそれほど儲かるビジネスであると考えられます。
お金はどこから引き出すのかというと、マンション・アパートを作るオーナーが莫大な借り入れをして、建物を建て、入居者がいてはじめて投資の回収が始まります。
コンビニ、保育園、老人ホーム、ビジネスホテルなどの投資も同様です。
小さな投資が必要な土地活用
続いては建物を建てるほどの費用をかけずにできる土地活用のご紹介です。
いずれも利用者がいなければ成り立たないケースが多く、ある程度の人通りや人口が必要となってきます。
土地や建物を賃貸する
既に建物がある場合の戸建て賃貸・シェアハウスなどは、建設の必要がなくコストかけずにレンタルすることができます。
土地を使ってビジネスを行う または ビジネスをする人に貸す
下記のような例が挙げられます。
・トランクルーム
・コインランドリー
・駐車場
自らがオーナーになって運営する方法と、業者に任せて地代だけをもらう方法がありますが、前者は収益が多くなる代わりに、コストが自己負担になるので若干の知識が必要になります。
太陽光発電
他の土地活用が「借りる人がいる前提」であるのに対し、太陽光発電は効率を良くできれば確実な収益になります。
もちろん自分で設置する場合の費用は自己負担ですのでその分収益は高くなりますが、土地だけ貸す場合には地代だけの収益になります。
太陽光を売電するには日照時間や日射量が重要になり、晴れの日が多く、日射量が多い大きな土地が必要ですので土地によって向き不向きがあります。こちらも知識が必要な部分になりますので専門家に相談してみるのが良いでしょう。
参考:土地活用のアイデア18選!土地に合わせた活用方法とは? | 民泊・Airbnb運営管理代行の株式会社プレイズ
3.キッチンカーへ土地活用をするメリット
ここまで様々な土地活用法を紹介してきましたが、他の土地活用法と比べてキッチンカーはリスクが少なく、メリットも多いようです。
初期費用が抑えられる
キッチンカーの出店に関しては、貸せる土地さえあればすぐに開始することができますので、土地を貸す側が使う費用は限りなくゼロに近いです。
それに加え、キッチンカーの出店者側も土地代だけなのでほぼ準備金なしでビジネスをスタートできます。
気軽に試してみて、ダメだったらリスクなしで撤退可能
キッチンカーが営業を開始して、順調にビジネスがまわれば継続、あまり売上があがらなければ撤退ということになります。
もし、最初に貸し出していた出店者がより良い条件の土地へ移動したとしても、ある程度売上が見込める立地であることが分かれば、他のキッチンカーと契約する。という簡単なサイクルを試すことができ、上手くいかなくても貸す側も借りる側もノーリスクであると言えるでしょう。
つまり、他の土地活用に比べて、圧倒的にリスクが少ないのです。
キッチンカーに土地を貸し出す注意点
キッチンカーは地域の保健所の「食品営業自動車」の営業許可と食品衛生責任者の資格が必要です。この証明がなければ営業できないので、契約の際に資格取得を必ず確認してください。
実店舗のように客が店の中に入るわけではないので、出店者や客のマナーが悪い場合、近隣の迷惑になります。ゴミを捨てっぱなしにする、近隣で騒ぐなどしないように事前に注意しておき、契約書にも項目を加えておくことをおすすめします。
4.キッチンカーへ貸し出すデメリット
キッチンカーを貸すデメリットはほとんどありません。
しかし、キッチンカー自体の売上が思ったほど集客できずに撤退する場合もあります。
飲食店やテイクアウト可能なお店を近隣にある場合、キッチンカーが競合になってしまい、売上が下がってしまう懸念があります。また、複数台のキッチンカーが同じ場所に集まっても、需要が少ない場合は、競合になり1軒の売上が少なくなって、早々に撤退するケースもあります。
ある意味メリットの裏返しのような形になりますが、キッチンカーはこの時代に適した食事のスタイルを確立しつつあるジャンルと言えるので、場所により差はありますが出店者が見つからないという状態は今後無くなるかもしれません。
5.キッチンカーへ貸すことに向いている土地
キッチンカーを貸すのに向いている土地はオフィス街にせよ郊外にせよ、集客できる場所です。人通り、車通りが多い所になります。
近隣に建物が建ったり、なくなったりなど周囲の状況の変化で、集客できる場所は変わって来ます。使えない場所と思っても、利用価値が出るので周囲の人通りをよく観察してください。
意外と使えるのが、空き店舗の駐車場です。
かつてお店があった場所ならある程度人通りがあり、集客できる可能性が大きいです。かつて店舗を貸していたが、閉店して、借り手がつかない場合は検討の価値があります。
6.キッチンカーへの貸し出しを土地活用の選択肢の1つに
いろいろな土地活用の方法とキッチンカーの営業に土地を貸して土地活用する方法を紹介してきました。
キッチンカーへの土地のレンタルは、土地活用を最終的に決定する前にも実行できます。キッチンカーの賑わいで、土地の前の人の通行量や、周囲から目立つ場所であるかどうかを確認することもでき、一石二鳥です。
土地活用をお考えの方、他の土地活用で行き詰まっている方にキッチンカーにレンタルする方法を選択肢に一つとして加えてみてはいかがでしょうか。
また、初期費用を抑えつつ飲食店を開業したい方は、コンテナ型店舗もおすすめです。 低リスクで購入、レンタルもできるのでこれまで飲食店や屋台を経営したことがない方でも安心です。
まとめ
●キッチンカービジネスは出店者側も土地を活用する側もチャンスであると言える
●空き土地の活用方法によってコストが大きく変わり、知識が必要となる側面がある
●他の土地活用法と比べてキッチンカーはリスクが少なく、メリットが多い
●キッチンカー営業は土地活用の最終決定前にも実行でき、賑わい次第で土地の有用性が確認できる
モバイルコンテナ、ワゴン型屋台をご検討の方はHIRAKELをご検討ください。